小唄って何?
江戸時代の清元お葉(よう)という女性が松平不昧公(ふまいこう)の和歌をもとにして「散るは浮き」という唄を作曲し、それが江戸小唄の始まりといわれております。安政2年のことでした。
明治から大正、昭和のはじめにかけては、吉田草紙庵が歌舞伎のお芝居を題材にした小唄を数多く作曲し、名曲として今日に受け継がれております。平成の今日までに多くの流派が生まれ、それぞれに古曲を継承、指導しながら新たな曲作りもされています。
小唄の特色は曲にもよりますが、”粋であること”また唄い手によっては”わびさび”や軽妙、洒脱な味わいも感じられ、独特な美意識の江戸文化、伝統芸能ということができるでしょう。
また、歌詞を一つ一つ読んでみますと、愛を唄うだけでなく、江戸っ子のいきいきとした様子、 江戸時代の美しい町並み・風景、四季折々の人々の営み等を知ることができ、 今の世の参考にさえなるような気がいたします。この新鮮な感動を、おけいこを通してお伝えできたら…と思っております。